むこう岸
裕福な家庭で毒親に育てられた少年と貧困家庭で生活保護をもらって暮らす少女が登場人物のお話。
読み初めは「おぅ、またこのパターンか…」と思ってしまったのだが、読み進めるうちに止まらなくなってしまった。
生活保護という人からの施しで生きていくことへの罪悪感やそれによって受ける差別、妬みに対するやり場のない怒り。あきらめなければいけない将来の夢。
常に努力と結果を出し続けることを求められて苦しむ少年の葛藤。敷かれたレールを走り続けてもみえてこない将来の夢。
中学3年生の2人が出会い、互いの境遇の違いに愕然とする様がとてもリアルに描かれています。
ラストが泣けた…!
子どもには、受け入れてくれる大人との出会いが本当に大切。私もそんな大人でありたいと強く感じた本です。
理解は、まず互いを知ることから!
あっち岸にも、こっち岸にもいない子どもたちに1番読んでもらいたいかも。
52ヘルツのクジラたち
ひねくれ者なので流行りものは3年くらい寝かす主義なのだが、爺さん(私の父)と中2娘に推されて手に取った本。
何もかもを放り出して一気読みしてしまった。
娘は、学校の休み時間に読んでいたら友達が恋バナをしに来て、
「あの、その話、今じゃなきゃダメ??」と3回聞いてしまい、友情壊れたわと言っていた。
わかる。それくらい、この本の世界に入り込むと抜け出せないというか、抜け出したくないというか・・・。
3年寝かせなくて本当によかったな。
中高生にも大人にも、1日も早く手に取って欲しい本です。
装丁もお洒落なので、プレゼントにもオススメ。
漢字へのルビのふり方から、小学校高学年にも読んで欲しいという意図を感じる。
この本が必要な子どもたち全員に。届け。
王さまと王さま
日本でも画期的な判決が相次いで出て、いよいよ性的マイノリティの方々への風向きが変わって来た今日この頃。
「恋する相手は異性とは限らない」ということを描いた絵本です。
運命の王さまに出会えた時の王さまの可愛らしいこと!!
〜恋に落ちるのに理由は必要ない〜
同性同士の恋も異性同士の恋と何も変わらないんだという事を自然に知る事ができます。
同性婚についてはこの方の意見に全面的に賛同しています。名演説です。
2013年にニュージーランドで同性婚を認める法案が出来たとき、賛成票を投じた1人のおじさん議員が議会で語った内容。
— ブルドッグ (@Bulldog_noh8) 2017年11月25日
当時も世界中で賞賛されたスピーチ。知らない若い人に向けて。 pic.twitter.com/3acOEvHhKN